これまで楽天はグループ内で情報を囲い込んで売る戦略をとってきましたが、その戦略を転換し、情報を囲い込まずに外部に開放することにより、外部のブログやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などからの集客を強化することにしたということです。楽天ほど巨大なポータルサイトでも、情報を囲い込むという従来型のポータルサイト戦略を諦めたということは象徴的なことです。もはや、その上にはヤフー・ジャパンしかないわけですから。
ヤフー・ジャパンは日本で圧倒的なポータルサイトです。(グーグルに敗れた本家アメリカのヤフーをそのうち買収するんじゃないか、と言う人もいるくらいです。あくまで噂話)それでも情報の囲い込みは無理ではないでしょうか。なんと言っても、個人も含めた無数の「その他」の方が大きいのです。今はよくても、将来のことを考えると、情報の囲い込みはリスクがあるのです。
ヤフーには便利なポータルサイトとして毎日情報を見に来るけれども、力を入れるのは自分のブログだったり、SNSのmixiだったりします。ヤフーの場合は一読者の立場ですが、ブログやmixiは自分が主人公になれるからです。今話題のSecond Lifeが日本ではやったら、そののめりこみ度はもっと高くなるでしょう。なにしろ不動産投資をして、税金を支払うという世界です。儲けすぎると反感を買い、嫌がらせを受けたりするのは現実の世界もネット世界も同じようですが、銃撃戦もあったりするそうですから、命を落とさないように注意しましょう。それにしても仮想世界で命を落としたらどうなるんでしょうか? 知っている人がいたら教えてください。
さて、前置きが長くなり、今回も竜頭蛇尾に終わりそうですが。前回、個人の存在感が増してきたという話をしたので、当然の流れとしてアフィリエイトのことを語らないといけません。みなさんよくご存知のことでしょうが、こんなことが片手間でできるようになったのはついここ3、4年の話で、考えれば考えるほどすごいことだと思います。
アフィリエイトをする人をアフィリエイターと言いますが、簡単に言えば、企業からすると「完全歩合給の営業マン」です。雇用契約も審査(するケースもある)もなく、とにかく成果を上げたらその一部を支払うということですから、ノーリスクで10万人でも100万人でも雇えるというわけです。これからの企業はアフィリエイターをいかに活用するかが重要になってくると思われます。
そのためにはアフィリエイターに得をさせるものがなくてはなりません。互いにノーリスクということは、メリットがあるかないか、大きいか小さいかで簡単に離散・集合する世界だからです。
また利益だけでなく、好き嫌いの要因も今以上に重要になるでしょう。どうせアフィリエイトするなら好きな企業の商品を紹介したいというのが人情ですから。その意味で企業は広く一般の人に嫌われないこと、できれば好かれること、よいイメージを持たれることが絶対に大事です。不二家や雪印のような不祥事を起こさないことはもちろんですが、それ以外にも、小さなことでも、企業が一般の人に嫌われる要因になることはたくさんあります。
たとえば窓口で嫌な思いをすると、大抵その担当者だけでなく、その会社が嫌いになります。企業が軽くあしらったそのお客さんが、実は人気あるブロガーで、そのことを一部始終ネットに書き込むかもしれません。一気に1000人、万人単位の人にマイナス情報が伝えられてしまいます。その面でも個人の影響力は増しています。企業からすると恐ろしいことです。だから消費者に直接接するスタッフはものすごく重要です。というか、それは結局、どういう人間性の社員がいるかということに帰結するでしょう。
またどんなことであれ、断られるのは嫌なものです。就職したかったが断られた、クレジットカードを作りたかったけれども審査に落ちたなどなど。しょうがない面もありますが、それでもその人に不快な思いをさせたのは事実です。嫌いになるきっかけになり得ます。これからの企業はそういうことにもっと敏感にならなければなりません。
断るという機会をなるべく減らす努力をするとともに、いかに不快な思いをさせずに断るかを考えなければなりません。1対1の付き合いならば当然やっていることです。「好きだ」と言われて、冷たく突き放す人はいません。けれども企業にはときおりあります。
たとえば人気企業が何万人も就職希望者を集めて10人しか採用しなかったという場合、人気あることをただ喜んでいるだけでは思慮不足というものです。対応の仕方次第では、落とされた人は潜在的な敵になる可能性もあります。
自分の目の前にいた人になんと言われたか、どんな対応だったか、個人というのはそういうミクロの部分を見て企業を判断し、イメージをつくっていきます。そして、その体験、自分の思いを周りの人に話します。これまではそれで終わりでしたが、これからはもう一つ、ネットに書くというおまけがつきます。
まあ今年の就職戦線は「超売り手市場」のようですから、そういうことはあまりないかもしれませんが。最後に蛇足ながら付け加えておきますが、消費者に媚を売れということを言いたいわけではありません。
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